・柔道の試合で中々勝つことができないが、そもそもなぜ勝てないのかわからない…
・組んだ瞬間になぜかわからないけれど「勝てない」と感じる…

もしかしたらそれは、筋力トレーニングによるパワーの差かもしれません。柔道は相手と直接触れ合うコンタクトスポーツなので、力の差がもろに出ます。

ライバルに追いつき追い越すためには日々の練習の他にも地道な筋力トレーニングが重要なのです。

そこで今回は、柔道で強くなるための筋力トレーニングとおすすめの一日トレーニングメニューや、トレーニングの際に使用するおすすめの器具を紹介させていただきます。柔道に必要な肉体を手に入れて、柔道スキルの向上に努めましょう。

柔道で強くなるのに必要な筋力・能力

柔道において必要な筋力は他のスポーツと比べてかなり必要といえます。
先述しましたが、理由は柔道はコンタクトスポーツ(相手と自分が触れ合うスポーツ)なため、基本力勝負といっても過言ではないからです。

「柔よく剛を制す」とよく言いますが、技でカバーできる程度の力の差であるから「柔よく剛を制す」ことができるのです。

相手と自分に圧倒的な力の差があれば、相手が素人でない限りいくら技を持っていようともそれは不可能といってもいいでしょう。

次に能力ですが、現在の柔道のルールは試合時間を過ぎてもどちらかがポイントを奪うまで時間無制限で行われるようになったことから、近年では高いパワーを長い時間出し続けることができる能力が必要となります。

普段から長い延長戦を想定して、ハイパワーをあげることで試合では80%程の力で戦うことができるようになるという状態を作り出す必要があります。

柔道で鍛えると効果的な体の部位

柔道で鍛えると効果的な体の部位について解説させていただきます。

柔道において一番必要とされているのは下半身の筋力です。「え、体幹じゃないの?」と思った方もいると思いますし、様々な意見もあると思います。

ですが一番重要な筋肉が下半身である理由を説明します。

体幹含む上半身すべての筋力を支えるのは下半身であるため、下半身が鍛えられていないと上半身の力が発揮できないからです。

筋肉だとわかりづらいと思うので「家」で例えさせていただきますと、いくら屈強な柱や壁で家を建てたところで、建てたところの地盤があまりにも緩いとすぐにその家は壊れてしまいますよね。

話を筋肉に戻しますと、いくら体幹や上半身を鍛えたところで下半身が脆いと踏ん張りが効きませんし、うまく力を相手に伝えることはできません。

このことからわかるように、下半身は上半身の力を支える「地盤」の役割を果たすことから、筋肉の中でもっとも重要であると考えます。

柔道の筋力トレーニング方法12個!下半身は何が良い?

まずは先述した通り、柔道では下半身が最も重要とされていることから、下半身トレーニングをメインに、おすすめのトレーニング方法を解説していきます。

解説するトレーニング方法は以下になります。
・バーベルを使ったトレーニング:スクワット
・ダンベルを使ったトレーニング:ランジスクワット
・バーベルを使ったトレーニング:サイドランジスクワット
・タイヤを使ったトレーニング:タイヤフリップ
・チューブを使った様々なトレーニング
・ロープを使ったトレーニング:バトルロープ
・綱を使ったトレーニング:綱のぼり
・ランニング
・エアロバイク
・引き出しトレーニング
・道着を使った懸垂
・ローイングエルゴメーター
それぞれ詳しく解説していきます。

①バーベルを使ったトレーニング:スクワット

まずはバーベルを使ったトレーニングでスクワットの紹介です。下半身トレーニングといえばこのスクワットと思う方も多いことでしょう。スクワットは正しいフォームで行うことが大事です。

また、柔道家の方達はダイエット目的の方などとは違い、どんどん自分のハイパワーを上げていきたいので、自力では7~8回しか上げることができない程度の重量を選び、自力で上がらなくなれば補助してもらって10回程度行うといった形が最も効率の良いスクワットの方法と言えるでしょう。

②ダンベルを使ったトレーニング:ランジスクワット

次にダンベルを使ったトレーニング・ランジスクワットです。

ランジスクワットとは足を前後させながらスクワットを行うことで、片足にピンポイントなアプローチをかけることができるスクワットの種類の一つです。この動きは柔道でも使う場面が多々ありますし、トレーニングの効果も高いことから柔道家の方には是非取り入れていただきたい種目となります。

また、ダンベルを使用してもいいですが、柔道の練習などでは誰かをおんぶしてランジスクワットをしているチームもあります。ですので持ち上げたい重量やランジスクワットをする目的によって方法を工夫してみてもいいでしょう。

③バーベルを使ったトレーニング:サイドランジスクワット

先程のサイドランジは足を前後に動かしましたが、このサイドランジは左右に動かします。
柔道は前後のパワーだけでなく、横の負荷にも耐えるパワーが必要ですので、こちらも効果的なトレーニング方法となります。バーベルを使ってもいいですが、難しければ何も持たず自重で行うかバーベルの重りを両手で抱えて行ってもいいでしょう。

では、ここからはより実践に近い様々な動きをすることで身体の全体がバランスよく鍛えられるトレーニング方法を紹介させていただきます。

④タイヤを使ったトレーニング:タイヤフリップ

もしかしたらなかなか練習場所やトレーニング場所にないかもしれませんが、タイヤを使ったトレーニング方法・タイヤフリップは身体全体に後負荷がかかることから非常に効果的ですのでご紹介させていただきます。

このトレーニングを行うことでトレーニングのBIG3といわれている、
・スクワット
・デッドリフト
・ベンチプレス

これらすべての動きを行うことが可能ですので、より柔道の実戦に近い身体の動かし方ができるトレーニング方法となります。

⑤チューブを使った様々なトレーニング

チューブを使ったトレーニング方法も紹介させていただきます。チューブは、動きの自由度が高く様々な動きをすることができるのが特徴です。

大きな筋肉のアウターマッスルが鍛えられるのはもちろんのこと、小さい筋肉のインナーマッスルも効率よく鍛えることができます。また、持ち運びにも便利なので様々な場所で取り組むこともできます。

⑥ロープを使ったトレーニング:バトルロープ

ロープを使ったトレーニング方法はこちらの「バトルロープ」といったものがオススメです。身体全体を使ってロープに波を起こします。選手の能力に寄りますが大体これを30秒程を2,3セット行います。

全身にかなりの負荷がかかるため、その分効果も期待できます。柔道家にはもってこいのトレーニング方法とも言えますね。

⑦綱を使ったトレーニング:綱のぼり

綱を使ったトレーニング・綱のぼりは、柔道されている方なら一度は挑戦したことがあるであろうトレーニング方法かと思います。綱のぼりを行うことで背中や腕周りの強化が期待できます。

心がけるポイントとしては、のぼるときよりも降りるときの方が負荷がかかるといわれていますので、なるべく降りるときはゆっくり降りることで効率よくトレーニングを行うことができます。

また、足を使わないでのぼるのがベストですが、難しければ足を使って上り、降りるときはなるべく足を使わないで挑戦してみるといった工夫をしてみるといいでしょう。

⑧ランニング

ランニングの目的としては下半身の強化というわけではなく、「心肺機能の強化」を目的に行います。

ですので、柔道家の場合何kmも走るといったことは行わず、短距離~中距離を全力で走って心臓を鍛えます。

注意点としては柔道をされている方は比較的体重が重い方が多いので、走り過ぎて膝に負荷がかかり怪我をするケースが多くあります。膝を壊して柔道ができなくなると本末転倒ですので、なるべくソールの厚いランニングシューズを履いて行うべきでしょう。また、地面の固いコンクリートではなく、芝のあるところや海辺といった場所の工夫も必要です。

柔道の選手はランニングで膝に水がたまり怪我をするケースがとても多いので気を付けましょう。

⑨エアロバイク

重量級の選手はできることならランニングではなくエアロバイクをおこなうのがベストです。このエアロバイクですと膝にかかる負担が減り、且つ心肺機能も高めることができます。

⑩引き出しトレーニング

道着を使った柔道ならではのトレーニング方法も紹介させていただきます。柔道着を使ったトレーニングといえばこの「引き出し」です。

相手と組み合って後ろ重心でしゃがんでもらい、それを体全体を使って引っ張り上げます。
そうすることで身体全体が鍛えられるのはもちろん、繰り返すことで相手の引き出し方が身につき、実戦でも相手をコントロールできるテクニックも身についてきます。

⑪道着を使った懸垂

柔道着を使って懸垂するやりかたも効果的です。通常の懸垂同様背中が鍛えられるほか、握力の向上も期待できます。

また、繰り返し行うことで力が入りやすい道着の持ち方がわかったりするといった効果も期待でき、筋力強化と力が入りやすい道着の持ち方もわかるようになります。主に初心者から中級者の方におすすめです。

⑫ローイングエルゴメーター

ローイングエルゴメーターでは、背筋・体幹・心肺機能などを鍛えることができます。柔道の重量級の選手は、ランニングで特に膝などを痛めやすいですが、ローイングエルメーターは膝を痛めずに心肺機能を鍛えることができます。

そのため、東海大学の柔道部をはじめ、柔道界で導入実績が増えています。

柔道の筋トレメニュー3つ

では、当サイトおすすめの柔道家の為の筋トレメニューを3パターンにわけて紹介させていただきます。

トレーニングを行うことで筋肉の中の筋線維が分解され、分解された筋線維は修復されるまでに2日~3日かかるといわれています。

この期間に同じ個所を鍛えても効果はなく、ただただ筋肉の修復が遅れることとなります。なので一日ごとに足、背中、胸といったように部位別で行うといいでしょう。

メニュー1日目(下半身)

一日目は下半身をトレーニングしていきます。自分の限界に近い負荷をかけて行いましょう。

・スクワット
・ランジスクワット
・サイドランジスクワット

メニュー2日目(背中&体幹)

二日目は背中と体幹を鍛えていきます。トレーニングに余裕がある方は負荷を高める工夫を行いながらトライしてみましょう。

・懸垂(道着は使っても使わなくてもよい)
・綱のぼり
・バトルロープ
・タイヤフリップ

メニュー3日目(胸・腕・肩・心肺機能)

三日目は残りの胸、腕、方、心肺機能を高めるトレーニングを行います。

・ベンチプレス
・チューブトレーニング(肩と腕を重点的に鍛えましょう)
・ランニング(下半身トレーニングとしてではなく、あくまで心肺機能を高める目的として行いましょう)

といったようになります。ただし、怪我の具合や選手の能力などによって調整する必要はあります。ですので自らの身体やコーチなどに相談しながら行ってみてくださいね。

柔道の筋トレに役立つ器具・マシン5つ

柔道の筋トレに役立つ器具・マシンを紹介させていただきます。
・柔道着
・スクワットラック・バーベル
・チューブ
・ロープ
・ローイングエルゴメーター

それぞれ詳しく解説していきます。

①柔道着

柔道をやるうえで必要な柔道着は筋力トレーニングにも一役買ってくれます。トレーニング方法でもご紹介した、道着を使った懸垂や引き出しといったトレーニングを行うことができます。

また、柔道をするうえで道着の扱い方も知っておくといいので、これらのトレーニングを行うことで「こうやって持ったら力が伝わりやすいな」といったように学習することもできます。

「筋力強化」と「柔道着の扱い方」を同時並行で行うことができることから、道着を使った筋力トレーニングは初心者から中級者の方は積極的に行ってみるのもいいでしょう。

②スクワットラック・バーベル

柔道上級者の方は、道着の持ち方といったある程度のテクニックは身についていることと思いますので、トレーニングの際は「筋力強化」のみにフォーカスすべきです。

柔道に最も必要な筋肉は下半身なので、その下半身の筋力強化に特化するにはこのスクワットラックとバーベルは必需品といえます。

やはり強い柔道部のある学校にはかならずスクワットラックとバーベルはありますので、いかに重要かを物語っていますね。下半身を強化して、ライバルたちと差をつけましょう。

③チューブ

チューブはものすごく負荷がかかるというわけではありませんが、様々なトレーニングを行うことができるうえに利便性が高いのでオススメです。インナーマッスルを鍛えるのに重宝するほか、怪我などのリハビリのための軽いトレーニングに使えたり、どこにでも持ち運べてトレーニングを行えるといった点が挙げられます。

④ロープ

ロープは柔道に限らずとも、主に格闘技の選手の間で多く取り入れられているトレーニング方法といえます。

ロープは身体全身を使ってトレーニングを行うことから、筋力の弱い箇所から鍛えられます。ですのでロープトレーニングは弱点の穴埋めに一役買ってくれます。

また、関節に負担があまりかからないことから、怪我をする確率がとても低いといった点も挙げられます。

以上、柔道をする上でのおすすめのトレーニング器具の紹介でした。

⑤ローイングエルゴメーター


トレーニング方法でも紹介したローイングエルゴメーター。膝などを痛めずに、背筋・体幹・心肺機能を鍛えることができ、柔道界で導入実績が増えています。ローイングエルゴメーターの詳細はこちらのページです。

まとめ

近年の柔道では下半身を持ってはいけないことから、技の勝負だったものから力の勝負になりつつあります。技で力の差を埋める努力ももちろん必要ですが、同時にトレーニングを行って力をつけることが重要であると考えます。

事実、近年の全日本強化選手の合同合宿でもトレーニングのコーチなどを招集してウェイトトレーニングを行うなど、外国人に負けないための身体づくりに力を入れています。このことから近年の柔道ではより筋力が重要であるということがわかっていただけると思います。

トレーニングはしっかりコツコツと継続して身体を鍛えていけば結果は確実についてきます。「継続は力なり」ということを理解したうえで、トレーニングに励みましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。